【蓄電池アポトーク】断り文句とその切り返し

家庭用太陽光・蓄電池販売事業単体→セット販売シフト対策レポート

56万件の太陽光設置住宅が10年間の固定価格買取期間の満了を迎えた「2019年問題」からもうすぐ1年ですね。「2019年問題」を契機に蓄電池市場は更なる盛り上がりをみせ、今やバブル真っ只中です。お客様の蓄電池への認知度も高まりに伴い、効果的な営業手法も日々変わってきております。
そこで今回は、ここ1‐2年で大きく変わった蓄電池の“アポトーク”についてお伝えさせていただきます。

≪ざっくりまとめると…≫
●「売電終了のお知らせは」だけは、もう古い!
●変わらずアポが取り続けられている「発電量チェック」アポ!
●ここ1年間で急増した「新電力への切り替え」&「災害対策」トーク!

≪以下 詳細内容≫

「売電終了のお知らせは」だけは、もう古い!

「ご自宅の太陽光の売電に関する重要なお知らせなので、ご夫婦そろって一度聞いてみてください!」1‐2年前に一番効果的だったアポトークです。地域によってはごく最近まで効果的だったのではないでしょうか。
2017年ごろから「2019年問題」という言葉が日本経済新聞の記事やNHKの番組で取り上げられて以降、経産省の「どうする?ソーラー」や新聞広告、電力会社からの売電終了の告知と常に蓄電池市場を盛り上げてくれました。しかし、市場の成長と共に売電終了はお客様に周知され、「売電終了のお知らせ」だけでのアポ取りは難しくなってまいりました。

変わらずアポが取り続けられている「発電量チェック」アポ!

蓄電池市場の初期から存在する「発電量チェック」トークですが、今もなお効果的なアポトークです。国やメディアからの告知や、販売店からの営業により“卒FIT”や“蓄電池”が周知された今こそ、「発電量チェック」のような売り込み感の少ないトークが効果的です。

大まかなアポ取りの流れは、以下の通りです。
(1) 順番にメンテナンスを行っている事を伝える
(2) ガイドラインを用いてメンテナンスの必要性を説明
(3) メンテナンス状況の確認
(4) 自社・実績・サービスの紹介
(5) 日程調整・確認
(6) 発電量の良い方には蓄電池などの自家消費をご案内することの告知

また、2年以上存在するアポトークだからこそノウハウも磨かれており、下記がこのトークの代表的な断り文句と切り返しです。

断り文句(1)「蓄電池でしょ?」
都心部など市場が既に成長している商圏では特に多い断り文句です。「もちろん蓄電池も選択の1つです。まずは大切な太陽光を無駄にしないために現状を把握しておきましょう」と蓄電池は否定せずに太陽光を主役とした話に持っていきましょう。

断り文句(2)(3) 「設置業者が見てくれている・設置業者で聞きます」
“メンテナンスの基準”と“1社のみに相談するリスク”をお伝えしましょう。“メンテナンスの基準”は日本電機工業会と太陽光発電協会が発表している「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」を用いてお伝えしましょう。こちらの資料では「4年に1回」はメンテナンスが必要と記載されております。卒FITを迎えるご家庭の場合は、2回以上のメンテナンスが必要ということになります。この基準を知っているお客様はいませんし、クリアしている販売店様も多くはない為、この数値を用いて発電量チェックの必要性を訴求しましょう。
“1社のみに相談するリスク”では、お客様が相場より高値で購入してしまうケースや都合のいい事のみで営業されるケースをお伝えし「第三者の客観的な数値も聞かないと心配」とお客様に思っていただきましょう。

ここ1年間で急増した「新電力への切り替え」&「災害対策」トーク!

有力販売店が多く存在し、競争が激化している地域では「もう売電終了や蓄電池、発電量の話は聞いたからもう来ないで」という断り文句が多くなってきており、他社のトークと大幅に差別化を図る必要があります。そこで、ここ1年間で急成長しているのが「新電力」を用いたアポトークです。卒FITユーザー向けの新電力サービスは登場しだしてまだ1年未満で、アポトークとしてはまだまだ未開拓の領域です。現在では「卒FIT向け20円の高価買取」などのサービスが続々とリリースされており、今一番ホットな領域となっております。

また、売電終了トークのような相手にとって「聞かなきゃ損する」などのネガティブな話は既に使い古されつつあるうえ、また新型コロナの影響もありネガティブな話は受け入れられにくくなっております。新電力を用いたトークでは「聞けば得する」というポジティブな話を中心に組み立てることができますから、アポ率の底上げに直結します。

大まかなアポ取りの流れは以下の通りです。
(1) 売電終了の概要説明
(2) 卒FITユーザー向けの新電力会社の紹介
(3) 旧一般電力事業者より高い単価で売電出来る喜びの確認
(4) 日程調整
(5) 蓄電池の話を聞いたことがあるか確認
(6) 新電力と蓄電池を一緒に検討する方が多い事の告知
(7) メリットがない場合もあることをお伝えし、売り込み感を軽減

また「はやく蓄電池の話を聞かないと」とお客様に思っていただくための、蓄電池導入の緊急性を高めるトークとして「災害対策」トークも、今回の新型コロナウイルス拡大によりアップデートされています。北海道のブラックアウトや、千葉県の大型停電など停電のリスクはメディアでも多く取り上げられ停電対策のニーズの高まりはありましたが、緊急性の訴求には、物足りないものがありました。
最新の緊急性を高めるトークとして「避難所クラスター」トークが増えてきています。「コロナの感染リスクが高い今、避難所生活は非常に危険ですよね?」と大型停電のリスクをよりイメージしていただきやすく、緊急性を感じていただきやすいトークとなっております。

是非、皆様も市場の変化にあわせベストなアポトークを模索してみてください。

本日もお読みいただき、誠にありがとうございました。
 
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