【Non-FIT情報】2023年他社動向と2024年重点施策とは?
CONTENTS
平素よりコラムをご購読いただき、誠にありがとうございます。
近年の脱炭素化の潮流や電気代高騰を背景に、この1年間でNon-FIT太陽光ビジネスは急激な成長を遂げました。
また、経済産業省の需要家主導による太陽光発電導入促進補助金」などもNon-FITビジネスを後押しし、Non-FIT太陽光発電所やそこから発電された電力を求めるエンドユーザーの増加に拍車をかけており、今後もさらなる発電所の需要増加とそれに伴う発電所組成数の増加が予測されます。
では、このような状況下で2023年は各EPC企業がどのようなことに取り組んでいたのか、
また2024年は何に重点を置いて取り組むべきなのでしょうか?
今回は、EPC企業約50社に対して実施したアンケートの内容をもとに、
2023年のNon-FITビジネスにおける各社の取組の現状を分析し、
そこから読み解く2024年の本事業に対する重点施策についてお伝えさせていただきます。
2023年は土地仕込み競争が激化、一部企業では販売実績も!
NonFIT太陽光のビジネスモデルの急拡大に伴い、野立て太陽光発電所の需要が非常に高まっています。
そのため、EPC企業ではNonFIT太陽光発電所の組成を早急に進めているのですが、一方で太陽光発電所を組成するための用地は減少し続けており、太陽光発電に適した土地の仕入れに苦戦されている企業が増えている状況です。
実際にEPC企業約50社に対して実施したアンケートでも、
【土地獲得数(DCベース)】
・0~500kW :30%
・500~3,000kW:20%
となっており、EPC企業のうち約半数が3MW未満の発電所用地の獲得にとどまっている現状です。
しかし、その一方で同アンケートで年間の土地仕込み容量が5,000kWを超えた企業も全体の40%を占める状況となっており、
土地仕込みについては成功している企業とそうでない企業が大きく二分されているという状況になっています。
また、Non-FIT太陽光発電所の販売についても同じことが言え、
【Non-FIT契約実績】
・なし :85%
・あり :15%
となっており、こちらについても上手くいっている企業とそうではない企業との差が大きく開き始めています。
そのため、2024年度も引き続き「土地仕込み」と「販売先開拓」についてはNon-FIT事業に取り組むうえで
特に意識すべきポイントだと言えます。”
他社動向からわかる成功の法則と2024年の重点施策
“では、先ほど取り上げた「土地仕込み」と「販売先開拓」について、それぞれの傾向をもう少し詳しく見ていきます。
土地仕込みでは、これまでの集客方法として「新聞折込チラシ」を活用した販促がメインでした。
しかし、競合とのバッティングの増加やターゲットとなる地主が持つ発電所適地の減少などにより、
チラシ単独では数多くの土地を仕込むことが困難となりつつあります。
実際に土地仕込みの集客施策に関するアンケートでは、
【土地仕込み集客施策】
・紹介 :48%
・チラシ :29%
・飛び込み:9%
・看板 :9%
・その他 :5%
という結果になり、チラシ以外にも紹介を活用して土地を集める例が大幅に増加しました。
また、上記施策のうち1つだけに取り組むのではなく、複数施策を実施し土地を集める企業が増加しております。
それぞれ単独の施策だと土地仕込み数が全盛期に比べて劣るものの、それらを組み合わせることによって、
土地仕込み数の減少分をカバーし、結果的に多くの土地を集めることに成功しています。
また、販売先開拓についても詳細を見てみましょう。
Non-FIT太陽光発電所の販売については先ほどのアンケートでもお示しした通り、未だに多くの企業で販売まで至っていないのが現状です。
土地が仕込めても販売まで至らないネック事項としては、
【Non-FIT販売におけるネック事項】
交渉の長期化:37%
ファイナンス:19%
販売先探し :19%
人手不足 :13%
買取単価 :6%
その他 :6%
となっており、交渉の長期化が大きな問題となっています。
実際に、発電所の買い手側の人手不足や営業資料が整っていないことが原因で、
エンドユーザーとの交渉が難航し、結果的にEPC企業から発電所を買い上げることができないといった現象が起こっています。
そのため、Non-FIT発電所の販売においては、買い手側に頼らず自社で営業資料を拡充し、交渉のスピードアップ化を図るということが重要となります。具体的には買い手側との交渉に際して、物件の容量やエリア、組成時期などを記載した一覧資料や、ハザードや法令関係などより詳細な内容についても記載した物件ごとの営業資料を作成することで、交渉を短期で決着させることが可能です。
是非、今回の内容を参考にNon-FITビジネスに取り組まれてみてはいかがでしょうか?
本日も最後までご覧いただき誠にありがとうございました。
Non-FIT太陽光ビジネス解説セミナー
https://www.funaisoken.co.jp/seminar/108521
企業の脱炭素対策、電気代削減を目的としたオフサイトPPAによる再エネ調達が加速し、FITを活用しない「Non-FIT(非FIT)」として、全国的に太陽光発電所開発が拡大しています。
「野立て太陽光事業」
「太陽光発電設計・施工・メンテナンス事業」
「太陽光発電用土地募集事業」
を実践されたことのある企業様や、
FITビジネス後の太陽光ビジネスにご興味がある企業様は必見のセミナーです。
<開催概要>
2024年2月5日 (月)13:00~16:30(会場:船井総研五反田事務所)
2024年2月13日(火)13:00~16:30(会場:船井総研大阪本社)