住宅用太陽光・蓄電池業界の3つの「変化」と2024年度の予測

FIT制度が制定され10年以上が経ち、住宅用太陽光発電市場のライフサイクルは大きく進みました。また、2019年の卒FITを契機に蓄電池業界も大きく進み、市場は著しく成長しました。それから5年が経ち、蓄電池市場でさえも成熟市場に移行してきているのが現状です。

このような現状のなか、「①再エネを取り巻く業界構造」や「②競争激化による販売店」、「③全国各地の有力店企業の取組み内容」の変化が起こっています。

再エネを取り巻く業界構造の変化

近年、地球温暖化による気候変動問題への対策として、世界各国で温室効果ガス排出量削減が課題としてあげられています。その時流のなかで日本では、2050年までに温室効果ガス排出量を全体としてゼロの状態にする「カーボンニュートラル※」を目指すと宣言しました。
※カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させ、全体としてゼロになっている状態を表します。

温室効果ガスの排出量を可能な限り削減するものの、ゼロにするのは難しい分野もあるため、森林などによる吸収や技術による除去を差し引き、実質ゼロにするという計画です。2020年10月、当時の内閣総理大臣である菅義偉が「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」と宣言していることからも今後の日本含む世界の方向性がうかがえます。

一方で国際情勢の不安定さ・円安の歴史的進行による原材料高騰が続き、火力発電(特に石油、液化天然ガス(LNG))に依存している各電力会社では値上げを実施しました。そこで電気代高騰による消費者負担の増大から、政府は「電気・ガス価格激変緩和対策」を実施し、「燃料調整単価」へ補助金を出しています。皆さまの電気代から差し引かれる形で毎月支援を受けています。

2023年1月~8月までは-7円/kWh、9月~2024年4月まで-3.5円/kWh、
2024年5月は-1.8円/kWh差し引かれる予定となっております。当初は2023年8月までの支援で終了予定でしたが、消費者の負担を低減すべく、延長が繰り返されたことで先述したような状態になりました。

ただし、2024年4月に燃料調整費への補助金終了の政府発表に加え、再エネ賦課金も3.49円/kWhと2023年度と比べて+2.09円/kWh上昇することとなります。消費者負担が重くなるのは確実ですが、電気代を削減したいというニーズが喚起されますので、営業活動においては追い風となります。

競争激化による販売店の変化

上述したような背景を踏まえ、新規参入する企業も増えました。それらの企業は新たな手法で住宅用太陽光発電を販売する企業も増えてきました。例えば、「リースモデル」で太陽光販売をする会社(例:ガス会社、通信会社など)も増え、工務店とアライアンスを強化する企業も増えました。

全国各地の有力店企業の取組み内容の変化
全国各地の有力店企業は、アライアンス(代理店)の強化・M&Aによる規模拡大・隣接業界への参入の3つの取り組みに一層励んでいます。いずれもいかに新規顧客を獲得していくのかが焦点となっています。アライアンス(代理店)を増やすことやM&Aも社外リソースをいち早く取り入れる施策であり、商圏を全国に拡げる動きでもあります。隣接業界への参入は、新規顧客を獲得しやすい業界・商品を取り扱うことで、その後、より高単価の商品をエンドユーザーに提案していく流れを確立していくことが目的とされています。

以上、3つの観点から市場の変化を捉えてきましたが、その市場のなかで勝っていくためにはどのような戦略・戦術を取る必要があるでしょうか。弊社へのご相談では、「自社での課題とそれに対する施策が分からない」というお声をよくいただきます。

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