ひとりで営業マンが月10台の蓄電池の契約を取る「セットアップ」のスキームとは?
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【毎週火曜日発行】船井総研 再生エネルギーグループ
事例特化型 太陽光・蓄電池メルマガvol.104
<住宅用太陽光&蓄電池>
ひとりで営業マンが月10台の蓄電池の契約を取る「セットアップ」のスキームとは?
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平素よりメールマガジンをご愛読頂きありがとうございます。
4月16日号では、業績を伸ばす会社が共通して取り組んでいる「セットアップ」と呼ばれるスキームについてお伝えさせていただきます。
◎ひとりで営業マンが月10台の蓄電池の契約を取る「セットアップ」のスキームとは?
≪ざっくりまとめると…≫
・「セットアップ」とは「同じお客様に3回以上接触して両主権者を揃える」こと
・「営業トーク」を変えずに「セットアップ」を導入しただけで、成約本数が20本アップ!?
・「セットアップ」で営業を分業し、全員が100%の持ち味を発揮できるように!
≪以下 詳細内容≫
◆「セットアップ」とは「同じお客様に3回以上接触して両主権者を揃える」こと
家庭用蓄電池のニーズはますます増え続ける中で、今月からは太陽光の余剰電力に関する「買取単価」が各電力会社より発表されていきます。市場の拡大は見込める一方、発表を受けて太陽光を設置している人が電気を「貯める」という選択肢を取ることなく、安くても「売る」という方向が明確に提示されることで、現場では「蓄電池が売りにくくなりそうだ」「販売手法を変えた方が良いのではないか」といった不安のお声を時々耳にしています。
そのような中であっても、今までのお客様との「会い方」、会った上で蓄電池の「売り方」を少し工夫したことで、圧倒的な成果を挙げている会社が出てきています。
今回ご紹介させていただくのは、その中でも特に多くの会社で導入されている「セットアップ」と呼ばれるようなスキームです。タイトルにもある通り、これを導入している会社では「初訪問・即決即断」の旧来のやり方を変え、「同じお客様に3回以上接触し、両主権者を揃える」ということを社内の営業ルールにおいています。
◆「営業トーク」を変えずに「セットアップ」を導入しただけで、成約本数が20本アップ!?
茨城県のとある会社では、この「セットアップ」のスキームを導入し、年間2000台に迫るペースでの蓄電池販売台数を叩き出しています。同社では電話で取得したアポイントに対してまず「面談」を、「アプローチャー」が行います。面談では旦那様・奥様それぞれ別々に、FIT終了後の買取単価が下がることや電気代の上昇背景など、蓄電池が必要となる事実を伝えることで、お客様に蓄電池への「興味」を持って頂きます。その場での金額提示や即決催促はすることなく、「次回、両主権者に聞いてもらうこと」をゴールとして、終了です。
最後に「クローザー」と呼ばれる別の方が行うのが「商談」です。この商談ではあくまで「数字」を把握してもらうことに終始した内容です。設置している太陽光の発電量、電気代の使用状況、ご自宅にあった蓄電池の費用と経済効果を計算したうえで、「実質このぐらいの負担であれば導入しよう!」と前向きにご決断いただくのがこの商談です。
昨年秋よりこの「セットアップ」を導入した営業12名が在籍する会社では、月間の販売台数が40~50台付近だったところ、導入数か月で71台まで急伸しています。同社ではこのスキームを行うにあたっての研修などは行いましたが、「営業ツール・営業トーク」はほとんど変えていません。「営業力アップ」というより「効率の良い仕組み」によって、飛躍的な成果を挙げることができるのです。
◆「セットアップ」で営業を分業し、全員が100%の持ち味を発揮できるように!
ここまで「セットアップ」を導入する主な流れと効果を、実際の事例とともにお伝えして参りました。なぜこの仕組みを導入することで、圧倒的な成果に繋がっているのでしょうか?そのポイントはズバリ「分業」です。
若手の営業マンがいきなりアポ取り~クロージングまで一気通貫でできれば理想ですが、なかなか難しいのが現状です。冒頭にもお伝えしているように市場環境の変化が激しい昨今、高い成約率で蓄電池を売り切れるのはベテラン営業マンに限られる…という状況が多いのではないでしょうか。
だからこそ「クローザー=契約を取る人」として完全にベテランに一挙に担ってもらいつつ、若手メンバーはお客様の蓄電池に対する「アプローチャー=興味付け」までのスキルを徹底的に磨いてもらうのが、個人レベルでのパフォーマンスを最大まで高める近道です。個人の営業力に頼った足し算での業績アップではなく、組織での営業力を高める方向にシフトしてみてはいかがでしょうか。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
次週は「セットアップ」を導入した企業で具体的に出てきている数字と現場の声をお送りいたします。