多結晶パネル10円W台目前!14円案件の部材選定PART1
販売粗利35%を確実に取るための部材選定
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【毎週火曜日発行】船井総研 再生エネルギーグループ
皆さま、平素よりメールマガジンをご購読いただき、誠にありがとうございます。
11月05日号では以下の内容でお送りさせていただきます。
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■今週の事例特化型メルマガvol.130<産業用太陽光>
多結晶パネル10円/W台目前!14円案件の部材選定PART1
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前回は蓄電池補助金の現状と活用すべき理由をお伝えしました。
11月に入り、FIT14円/kWh案件の最終的な在庫数が確定したかと存じます。
Vol.127『370件以上の物件データから見る14円案件の売り方の極意!』のメルマガでは、すでに14円の販売物件がポータルサイトに370件以上の掲載があり、その平均の表面利回りは10.56%であったとご紹介いたしました。他社がすでに14円案件を売り始めている状況ですが、『自社はいつから14円案件を売るか』が今後の大きな問題となってきます。
今回と次回のメルマガでは、14円案件の理想的な原価目標に触れた上で、今後の部材選定について、解説致します
≪ざっくりまとめると…≫
●14円案件は、材工原価7.6万円/kW以下で着工すべし
●多結晶モジュールはついに10円台目前!?
●なぜ安い?最安級メーカーの実態とは?
≪以下 詳細内容≫
●14円案件は材工原価7.6万/kW以下で着工すべし!
ポータルサイトで販売をする上では、他社の案件に埋もれてしまわないようにより高い表面利回りを設定する必要があります。
具体的には、11.52%以上とVol.127のメルマガではご紹介しました。
この上で、1物件あたり35%以上の粗利を確保しようとすると、下記のような原価構成で着工する必要があります。
・モジュール → 28円/W
・PCS→17,000円/kW
・架台→11,000円/kW
・工事→21,000円/kW
以上で、原価は約7.6万円/kWとなります。
この金額で着工すれば、投資家側へ11.52%の利回りを確保しても、粗利を35%設定することができます。
つまり、冒頭の『いつ14円案件を売るか』という問いに対する解答は、材工原価7.6万円/kW以下になった時ということになります。
それまでは、14円案件には手をつけず、各部材、工事のコストダウンをすすめることを優先しましょう。
●多結晶モジュールはついに10円台目前!?
上記の通り、14円案件のモジュールの仕入原価の目標は28円/W以下です。
それでは、2019年10月末時点でのモジュールの原価相場を確認します。
・多結晶モジュール→22円/W~37円/W
・単結晶モジュール→26円/W~43円/W
・単結晶ハーフカットモジュール→28円/W~41円/W
結論から言えば、モジュール出力を選ばず、28円/W以下のモジュール仕入れは十分可能です。
当然、現在の最安価格帯域の製品は、トップメーカーのものではなく、中堅メーカーや日本での出荷量が多くないメーカーが該当します。
それでも、多結晶モジュールの最安値は22円/W、10円台/Wに届く勢いでコストダウンが進んでいます。
多結晶モジュールは、トップメーカーでは順次生産が縮小していますが、低コストで製造ができることから日本での人気は今でも強く、中堅・後発メーカーが製造を続けています。
14円案件でも、特に300坪~400坪の比較的大きな土地であれば70kW~100kWの積載が可能ですので、多結晶モジュールでも十分に選定する価値はあります。
また単結晶やハーフカットモジュールにおいても、最安値は30円/Wを切っています。
今後トップメーカーがこの価格まで順次値下がりしていくことが予測されます。
●なぜ安い?最安級メーカーの実態とは?
多結晶、単結晶に限らず、400W超の大型モジュールに至るまで、20円/W台でパネルを出荷しているメーカーが増えてきました。
トップメーカーと比較して、5円/W以上安い価格となっています。
船井総研では、このようなメーカーに対して、個別にヒアリングを行い低価格で出荷できる理由を2点確認しました。
(1)日本支社機能が最小限orないため
物価の高い日本にオフィスを構え、本国から社員を常駐させると、経費がかかります。
20円/W台で出荷しているメーカーのほとんどが、日本拠点を最小限にするか、設置せずに、間接経費の削減に努めています。
そのため、担当営業とのコミュニケーションは、メールや電話ではなく、中国版LINE“WeChat”を使うことを強くおすすめします。
(2)原料調達~モジュール生産まで一貫して行っている
トップメーカーはその大きさゆえ、原料調達~モジュール生産すべての工程を自社単独で行うことはしていません。
他社製のセルを使用したり、モジュールの製造も外部の工場に委託したりすることで、大量のモジュールを製造しています。
一方で20円/W台で出荷しているメーカーは、原料調達からモジュールの生産まですべて一貫して自社内で行っている場合が多いです。
そのため、途中の製造費用や輸送費用をほぼ最小限にとどめてるため、低コストを実現しています。
このように、品質を下げて出荷しているのではなく、製造・販売にかかる経費を削減することで、モジュール価格を下げていることがわかります。
日本では知名度の低いモジュールメーカーであっても、高い品質とコストパフォーマンスを武器に日本での出荷量を増やしています。
今後も、徹底的なコストダウンを行いくには、このようなメーカー製品の導入も必須となってきます。
自社の状況に合わせて、これまで通りではなく、新しいメーカー・製品を知り、活用していくことが14円案件の着工を進めていく上では必要となります。
次回のメルマガでは、PCSの現在の価格相場と、
発注方法について解説致します。お楽しみに!
本日もお読みいただき、誠にありがとうございました