太陽光・蓄電池の販売店が「アグリゲーター」になるために不可欠な視点とは?

太陽光・蓄電池の販売店が「アグリゲーター」になるために不可欠な視点とは?

 

産業用太陽光業界時流予測レポート2024 ~今後の見通し・業界動向・トレンド~

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アグリゲーターは「AC」と「RA」の2つに分類できる

「RA」の役割

協業先は3つの視点をもって選びましょう!

 

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「VPP(仮想発電所)」とは、DER(分散型エネルギーリソース)をIoTを用いて遠隔・統合制御することで、発電所と同等の機能を提供することを指します。
 
DERには、再生可能エネルギー発電所/ZEH/ZEB/コージェネレーションシステム/家庭用・産業用蓄電池などがあり、これらの調整力をまとめて経済的価値を生み出す事業者を「アグリゲーター」といいます。
 
今回は、アグリゲーションビジネスの中心である「アグリゲーター」の業務内容や協業先について解説します。
 

アグリゲーターは「AC」と「RA」の2つに分類できる

日本では、アグリゲーターは、アグリゲーションコーディネーター(AC)とリソースアグリゲーター(RA)の2つに分類されます。

  • AC:複数のRAをとりまとめ、リソース全体の制御指令の管理を行う
  • RA:リソースを集め、ACの指令に従い分散電源を制御する

ACになるためには、1,000kWの規模のリソース、特定卸供給事業者のライセンス(2022年から)が必要になるため、まずは「RA」事業者としてアグリゲーションビジネスに参入しましょう!
 

「RA」の役割

RAの最も重要な役割は、リソースを集め、制御可能な状態にすることです。
 
例えば、家庭用蓄電池RAの場合、 需要家とVPP契約を結び、HEMS機器の設置をします。
 
需要家とのVPP契約においては、需要家が設置した蓄電池を活用させていただくため、需要家への経済メリットを訴求しなければなりません。
 
例えば、契約すると、20,000円/年を報酬として支払う、などです。
 
また、家庭用蓄電池RAは、HEMS機器を設置し、需要家の家庭用蓄電池の充電状況を把握し、 蓄電池の充放電の制御をしていきます。
 
日本では、「AC=VPPのプラットフォーマー」のケースが多く、 プラットフォーム内に、予測・スケジューリングができるシステムが含まれているため、 実際はシステムが自動的に行う部分が多くなると想定されます。
 

協業先は3つの視点をもって選びましょう!

RAは、ACを通じて市場取引を行い、 主にACが提供しているリソース管理・発電/需要予測・制御が可能となるシステムを購入する必要があります。 AC、プラットフォーマーを選ぶ上で注目するべき点は3つです。

(1)予測技術の精度
RAは、需要・発電予測を元に立てた計画と、実際の需要量・発電量が異なる場合にペナルティが生じる、インバランスリスクを抱えます。
インバランスリスクは大きな事業リスクとなるため、予測の精度が高いシステムを選びましょう。

 

(2)蓄電池の制御技術
VPPのプラットフォームには、蓄電池が制御できるものと、できないものがあります。
蓄電池を主要リソースとして保有したいアグリゲーターは、蓄電池制御システムは必須となるので、 蓄電池制御ができるシステムか確認するようにしましょう。

 

(3)事業モデルに対応するか
  • 現在、電気設備工事業を行っている事業者は、工場設備等のDRができるシステム
  • 家庭用蓄電池を販売している事業者は、蓄電池制御ができるシステム
  • 産業用太陽光を施工している事業者は、発電量を正確に予測し計画を立てることができるシステム

が既存のビジネスモデルとのシナジーを生み出すためにも不可欠です。
既存のビジネスに合わせて、必要なシステムが十分なものを選びましょう。

 

FITビジネスで太陽光や蓄電池を設置してきた企業は、リソース保有顧客との接点があるため、アグリゲーターになると、大きなビジネスチャンスがあります。 協業先選びは非常に大事ですので、上記の視点で確認してみてください。
 

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