NonFITにおける水上太陽光発電という選択肢をご紹介

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NonFITの用地獲得競争が激化している昨今、土地の仕入れに苦戦されている企業様も多いのではないでしょうか?
また、継続的に土地の仕入れが出来ている企業様においても、MW規模の用地獲得という点においては難しくなってきているという現状です。

そのような中、NonFIT発電所の新たな選択肢として、水上太陽光発電という太陽光発電の設置方式があります。
今回は、水上太陽光発電について組成する上でのメリットや、実際のアプローチ手法をご紹介致します。

水上太陽光発電とは?

水上太陽光発電とは、ため池や湖などの水面に「フロート架台」と呼ばれる”浮き”のようなものを浮かべ、その上に太陽光パネルを設置する発電方式です。

水上太陽光発電は、導入ポテンシャルの高さや発電量の多さなどから、新たな太陽光発電の設置方式として近年注目を集めています。
実際に、近年導入量は飛躍的に増加しており、2018年時点で世界での導入量は1,000MWを超えています。そのうち、210MWを日本が占めており、これは世界第2位の導入量です。

「ため池」などの水上空間が多い日本では、今後ますます導入量が増加することが予測されています。

水上太陽光発電を組成するメリット

実際に、野立て太陽光発電と比較して、水上太陽光発電にはどの様なメリットがあるのでしょうか?ここでは、水上太陽光発電を組成するメリットについてご紹介致します。

一つ目のメリットは、導入ポテンシャルが非常に高いということです。
近年、「オフサイトPPAモデル」などのNonFIT市場の活性化により、野立て太陽光発電を建設するための用地獲得競争は激化しています。また、これまでのFITを活用した太陽光発電所の建設で、太陽光発電の組成に適した土地が多数開発されてきたことなども影響し、仕入れることができる土地は確実に減少しております。
一方、水上太陽光発電の組成に取り組む企業は未だに少なく、NEDOの「再生可能エネルギー白書」によると水上における太陽光発電の導入ポテンシャルは「約38GW」も残されているというデータがあります。そのため、今後も水上空間であれば継続的に用地の仕入れを行うことが出来る可能性が高いと言えます。
「ため池」であればMW規模の用地が多数残されています。大規模発電所を組成しやすいという点においても、水上太陽光発電には大きな魅力があります。

二つ目のメリットは、発電効率が良いということです。
水上太陽光発電は、風通しが良い水面の近くに設置される場合がほとんどです。そのため、パネルが冷やされ、パネルの持つ性能をフルに活用することができます。また、ため池などの周りに高い建物など太陽光を遮る物が少ないということも相まって、発電効率が良く出力が高いという特徴があります。
兵庫県で実施された実証実験結果では、野立て太陽光発電と比較しておおよそ10%程度発電量の増加がみられており、売電量の増加による収益の拡大が期待できます。

その他にも、水面にパネルを浮かべるため、大規模な土地の造成が不要なことなどもメリットとして挙げられます。
ここまでご紹介したメリットからもお分かりいただける通り、水上太陽光発電は野立てにはない様々なメリットがあり、今後のNonFITの用地開発において持っておくべき選択肢であると言えます。

実際にため池を開発するための手順とは?

では、実際にため池を開発するためにはどの様な手順でアプローチを行っていく必要があるのでしょうか?
ここでは、これまでのため池の開発実績をもとに、ため池の開発手順についてご説明します。

ため池の開発は、野立ての土地仕入れのようなチラシやWebなどによる集客を行う反響型の営業ではございません。こちらから対象となるため池をピックアップし、アプローチを行う必要があります。

池のピックアップにおいては、各都道府県が公開している「ため池データベース」を活用することがおすすめです。ため池データベースをもとに、池の大きさや住所などからアプローチの対象となるため池をピックアップします。

その後、ため池の「権利者」へのアプローチを行うこととなりますが、ため池にはその池がある土地の権利者である「所有権者」と、ため池の水を活用する権利を持つ「水利権者」が存在します。
ため池の水は農業用水として用いられる場合が多いため、水利権者の大半は「農家で結成された水利組合」や「土地改良区」などの団体である場合がほとんどです。しかし、いきなり水利権者を特定することは難しいため、まずはため池データベースを参考に所有権者へのアプローチを行っていくのが正攻法となります。

その後のアプローチに関しては、土地の仕入れと同様に売買契約や賃貸借契約に至ることがゴールとなるため、それらの契約交渉を各権利者と行っていくこととなります。

ぜひ上記の内容を参考に、今後の用地獲得戦略の一つとしてため池の用地獲得を検討されてみてはいかがでしょうか?

本日もお読みいただきありがとうございました。

 
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